下呂温泉の合掌村を散策!合掌造りの家々が並ぶ風景
ただ町をうろうろ歩き回るだけでは退屈で、時間を潰しているような気がした。そこで、町の北の端にあるという合掌村を目的地にして散歩することにした。
合掌村といえば、ユネスコ世界遺産に登録されている白川郷が有名だ。下呂にある合掌村は、観光のために白川郷から10棟だけ移築して作られた民俗村のような場所らしい。(観光のためなのか、文化財保護のためなのか、それとも別の理由があるのかは分からないが、観光以外の理由はあまり想像できない。)移築された合掌造りのうち1棟は有形文化財に指定されているそうだが、いずれにせよ下呂はもともと合掌造りの集落があった地域ではない。こういう背景を知ってしまうと、実際に行ってもそれほどすごいものはなさそうに思えた。それでも、散歩にちょうどいい1kmほどの距離にあり、町全体が見渡せそうな高台にあるので、ここを目的地に決めた。











町並みを眺めながらのんびり歩き、息がアゴの下まで上がる頃に合掌村が見えてくる。早い時間ではないのに、観光客はただの一人もいない。入場券を買って中に入ろうかとも思ったが、観光客が一人もいないのを見ると、わざわざ入る必要もない気がしてきた。見知らぬ町でご飯を食べる時、人で賑わっていると美味しそうなお店に見えて、誰もいなくて閑古鳥が鳴いていると入ってはいけないお店のように感じる、あの感覚だ。ここはまさに閑古鳥が鳴いているお店の予感がする。それに、周りの道に沿って歩けば外観は全部見られそうだったので、チケットは買わなかった。



この家は「旧大戸家住宅」といって、国指定の重要有形民俗文化財に登録されている家だ。1833年から13年かけて建てられ、指折りの大きさを誇る家として有名らしい。実際に遠くから見ても、他の合掌造りとは違って家から風格が感じられる。当時の有名な侍や豪族が住んでいた家だったのだろうか?あ!1833年ならもう侍はいないのかな?とにかく、他の家々とは違って屋根も新しい茅で覆われていて、綺麗で整っている印象を受ける。




短い時間で、しかも中には入らず外から見ただけだが、個人的には満足だ。文化財とは知らずに見たけれど、誰が見ても一目で目立つ「旧大戸家住宅」も見られたし、タダでいい見物をした気分だ。下呂に来たついでに一度立ち寄って見る価値はあるけれど、やはり本格的に合掌造りの集落を見たいなら白川郷に行くのが正解だろう。何事も「元祖」の方が良いものだから。