江原道・五台山周辺の山菜定食「山水名山」野菜嫌いの私がおすすめする絶品ナムル
小さい頃からかなりの偏食だった。特にナムル(和え物)は絶対に口にせず、食べる野菜といえばキムチくらいだった。実はナムルだけでなく、ナマコやホヤも食べないし、ワカメや昆布も嫌い、レンコンやニンジンなんて言うまでもない。こんな子供の味覚のまま生きてきたが、大学生になってお酒を飲むようになると、不思議なことに偏食していた食べ物のいくつかを食べられるようになった。キュウリ、ニンジン(もちろん好きではないし、避けられるなら避ける)、カムジャタン(豚のスープが嫌い)など、飲み会の席では結構いろんなものを食べる。しかし、いくらお酒があっても絶対に食べないものが一つある。それが「ナムル」だ。
ところがまさに今日、それも何か覚悟を決めたわけではなく、夕食を食べに出たのにどこのお店も閉まっていて、「ナムル」でご飯を食べることになるという危機が訪れたのだ。
山水名山(サンスミョンサン)
山水名山に行くことになった理由は、大したことではない。江原道(カンウォンド)の山奥なので、ほとんどのお店が夜8時には閉まってしまうのだが、前日にお酒を飲みすぎたせいでホテルで少し寝てしまい、かなり遅い夕食をとらなければならなかった。「ホテルで適当に済ませようか」とも思ったが、せっかくここまで来たのだから地元の料理を食べてみようと一生懸命探し、夜10時まで営業している山水名山にたどり着いた。
国道の途中にあるため、歩いて行くには微妙な場所にお店がある。車が必須のように思えるので、運転手はお酒が飲めないという不幸を味わうことになる。


お店に到着すると、ホテルで見かけた中国人の団体観光客が一生懸命鶏肉にかぶりついていた。時間も遅い上に団体客もいたため、タッポックムタン(鶏の辛い煮込み)の材料が全部売り切れてしまったとのこと。この時まではここの料理がどんなものか全く知らなかったので、まだ好き嫌いせずに食べられそうなファンテ焼き(干しスケトウダラの網焼き)定食を2人前注文した。
注文して5分ほど経っただろうか…。厨房にいた方々が総出で、下のようにどーんと食卓が並べられた。




ナムルが食卓の90%を占めてしまっているので、これはもうどうしようもない。せめて私が唯一食べられるナムルである「ミョンイナムル(行者ニンニクの醤油漬け)」があったので、まず一つ食べてみたのだが、あれ?しょっぱくなくて美味しい。
配膳してくれる方々が「他は残してもナムルは全部食べていってくださいね」「標高1000〜1500メートルで採れる、手に入りにくいナムルなんですよ」とずっと言いながら並べてくれる。その上、キムチも田舎っぽくなくちょうどいい塩梅だったので、一度食べてみようと思い箸を取った。



名前も知らないナムルだが、どれもいける。中には本当に美味しすぎて綺麗に平らげたナムルもある。一つ一つ食べるたびに「うわ!これは何でこんな味がするんだろう?」と感嘆してしまう。その味がとても不思議で、絶対に2種類を同時に食べたり、むやみにご飯を口に入れたりしなかった。ナムル料理が嫌いな理由は、噛む食感がイマイチで香りが強すぎるからなのだが、この2つをどうしてこんなにも私の好みにピッタリ合わせてくれたのか分からない。ご飯をもう1杯頼んで、意欲的にナムルを最低でも2回ずつはつまんで食べて味を覚えようと欲張ったが、私の胃袋は少し食べただけですぐに膨れてしまう。
ナムル一つ一つの名前を挙げながらどんな味なのか説明したいけれど、ミョンイとツルニンジン以外は知らないので書くこともできない。でも、本当に素晴らしいお店だ。これほどなら、食べられなかったタッポックムタンもすごく期待してしまう。五台山にまた来たら、夕食は絶対にここだ。
1月2日に東海(トンヘ)へ遊びに行く途中、お腹が空きすぎてどこでもいいからお昼を食べようと言った場所が、偶然にも五台山の近くであった。車もあるし、10kmほど行けば山水名山にまた行けるので、すぐに車をUターンさせて遅い昼食を食べに来た。



前に写真を撮ったので今日は食べることに集中したにもかかわらず、全部は食べきれなかった。店主のおじさんが、ナムルは全部食べなきゃダメだと残念がっていたが、多すぎると伝えると「次に来たら、大きな器にナムルを全部入れてビビンバみたいにして食べてみて。それなら全部食べられるから」とアドバイスしてくれた。あぁ…先に教えてくれていれば、本当に美味しいビビンバが食べられたのに、惜しいことをした。