タリンから再びサンクトペテルブルクへ:エストニア旅行記


せっかくなので一日中のんびりと暖かい日差しを浴びて寝転がっていたら、バスに乗る時間が近づいてきた。向かう途中、旧市街(オールドタウン)ではなく21世紀のタリンを見ておきたくて、遠くからでも見えるビル群を目指して歩いた。滞在していた場所が文化遺産保護区域だっただけで、エストニアはIT強国なのだ。韓国のようにインフラだけ整っていて開発能力が不足しているのかどうかまでは分からないが、ほぼ全域でWi-Fiが使える国のひとつだ。韓国、それも最も発展したソウルでしか生活したことのない私にはそこまで凄くは感じられないが、少し色々な国を巡ってみると、どこでも高速でWi-Fiが使えるということがどれほど素晴らしいことか分かる。私たちより技術が発展していると思われる国々は、前の世代の技術でインフラを構築したためインターネットの速度が遅い。一方、まだインフラが整っていない国はそもそもインターネットがないため不便だ。韓国とエストニアは、通信が急速に発展するまさにそのタイミングでインフラを整備し始めたからこそ、このような幸運を手にすることができたのだろう。
それにもかかわらず、公園や都心の街並みは明らかに違う。ソウルではどこへ行っても、速いインターネット速度のように人々も無表情で急ぎ足で歩いているが、ここの人々はジョギングのために走ったり、散歩をしたり、ベンチに座って休んでいる人の方が多いように見える。一体この余裕はどこから来るのだろうか?遺伝的にDNAのどこかに、白人や黒人には余裕に関する能力が組み込まれていて、黄色人種にはないのだろうか?




都心のど真ん中へ入る交差点で、ある男性が「どこから来たの?」と話しかけてきた。物売りか泥棒ではないかと警戒し、適当に距離を置いて答えた。そんな私の気持ちを知ってか知らずか、彼は明るく「この街はすごく綺麗なんだけど、工事中の場所が多すぎて本当に残念だよ。特に君は遠くから来たからもっと残念だろうね」と言い、私の残りの旅に唐突に「グッドラック」と声をかけてくれた。旅をすればするほど、なぜ心が心が開くどころか閉じていくように感じるのか分からない。









バスが来る1時間くらい前だっただろうか。窓の外を見ながら、できるだけタリンの景色を頭に焼き付けようと鼻歌を歌っていた時、誰かが私に話しかけてきた。当然、「どこから来たの?」という万国の旅行者共通の関心事から始まる。来る途中で私にグッドラックと言ってくれた男性を思い出して不安になったが、できるだけ明るく話をした。サンクトペテルブルク出身でフィンランドに住んでいるミュージシャン(正確にはミュージックパフォーマンスをしていると言っていた)だそうで、自分が手がけたプロジェクト、それも利益を追求しないオープンプロジェクトを見せてくれた。音楽にあまり詳しくない私でも興味を惹かれるパフォーマンスをFacebookで見ているうちに、いつの間にか色々な話をしていた。後で私に「絶対にイタリアに行きなさい」と言い、スリを除けば自分が行った中で最も美しい国だと幸せそうに語り、「何か一つ楽器を弾けるようになりなさい。人生に音楽がなかったら私はとても悲しかったはず」と言うロシア人女性。やはり、私の残りの日程に幸運を祈って去っていった。
私が旅をしていて一番幸せな時間といえば、初めて会う心の広い人たちと思いもよらなかった話をして、何かきっかけが生まれる時だ。一人旅で自分とばかり対話していたせいか、今回の旅ではそういう時間が多くはなかった。そんな私を気の毒に思ったのか、タリンを離れる日にこの街が私に大きなプレゼントをくれた。次に心がもう少し穏やかになったら、明るい姿でまた会おう。Thank you Tallinn. そしてみんな、グッドラック!
経費
- ブランチ 1.39E
- お土産 4E
- コーラ 1.10E
総経費 €6.49
旅行総経費 525,936원 + 47,499RUB + $312.26 + €92.07