シベリア鉄道3日目:カザン近郊での出会いとロシアの日常
もうこの環境にも慣れたのか、日がすっかり高く昇ってから起きるようになった。とはいえ、あまりにも早い時間に日が中天にあるのは考えものだが。人間は環境に順応する生き物だと言うが、本当にみんな慣れきったのか、車内はまるで睡眠室だ。昨夜は出発時から向かいの席に座っていたおばあちゃんと抱き合って別れの挨拶をし、今日の明け方からはまた別のおばあちゃんが乗ってきた。私たちの向かいの席は、どうやらバブーシュカ(ロシア語でおばあちゃん)専用席らしい。今まで一緒だったおばあちゃんたちとは違い、今回乗ってきた方は若い頃に小学校の先生でもしていたのか、通り過ぎる木々や地域について、私たちに親切に一つ一つ説明してくれる。
もちろん、ロシア語で。

何を言っているかは分からないものの、大きな使命感を持って熱心に説明してくれたバブーシュカが思ったより早く降りた後、今度は若い夫婦が乗ってきた。若いと言っても、これまで見てきたおばあちゃんたちより若いというだけで、私より年上なのか年下なのかは見分けがつかない。とにかく、男性の方は腕に鯉の刺青を入れており、見た目はプロレスラーの「ザ・ロック」そっくりだ。女性の方はそれに比べて信じられないほど可愛らしい顔立ちで、私たちや兵士たちを笑顔で不思議そうに見つめている。ロシアに来てからこういうアンバランスなカップルをよく見かけるが、女性には個人差があるものの、男性は全員レスラーみたいだ。こういうバランスが完全に崩れたカップルの特徴といえば、どの男性も女性に対して優しく、言うことをよく聞き、さらには一日中笑顔を向けていることだ。そして、世界中のすべての男性は女性の専属カメラマンカメコであるという不変の現実に、しばし粛然とした気持ちになる。ただ、目の前の「ザ・ロック」のように、ほとんどの男性は同性である私たちには微塵も笑顔を見せず、すべての言葉は女性を通して伝えてくる。まるで王様と会話しているような気分だ。

堅苦しい雰囲気を和ませようと、モスクワに住んでいるという目の前の「ザ・ロック」夫婦に、モスクワでおすすめのレストランを教えてほしいと頼んでみた。この一度の失言が、とんでもない事態を引き起こすとは夢にも思わなかった。最初は軽く一軒教えてくれただけだったのに、その後も探しに探して、なんと4時間もレストランを検索し続けているのだ。女性の方は楽しんでいるようだから良かったものの、我らが「ザ・ロック」様が手のひらの半分ほどの小さなスマホを、背中を丸めた姿勢で4時間も覗き込んでいる姿は、なんだか今にもそのスマホで私の頭をカチ割るんじゃないかというほどの迫力で、トイレに行くことすらためらわれた。しまいには目が霞んできたのか、メガネまでかけて本格的に探し始めた。探しているのは彼らなのに、なぜ私たちがこんなに疲れるのか分からない。










明日の早朝に到着するため、誰もが荷造りをやり直し始めた。私たちも持ってきた薬や食べ物を兵士の若者たちに全部分けてあげると、お礼だと言って軍の支給品を分けてくれた。おかげでロシア軍用の野戦食セットが3つも手に入り、来た時よりも荷物が重くなってしまった。旅とは、荷物をいっぱいに詰めて出発し、すべて空っぽにしてから現地の物で再び満たして帰るものだと言うが、本当に物理的に満たしてしまった。軍の食糧で。
すべて空にしてこそ再び満たすことができるというのは、旅に限らずどこでも通用する言葉ではないかと思う。
経費(1人あたり)
- 夕食 270R
総経費 270R
旅行総経費 525,936원 + 12,351R + $53.16